青森イタコになる修行は厳しい

青森のイタコに限らず、イタコになる為の修行は厳しいものだと言われいます。
誰もが簡単になれるものではなく、幼い頃から修行を重ねる必要があるのです。


修行のために、師匠への弟子入り

師匠へ弟子入りをして修行を積んでいきますが、幼年期のうちにするのが記憶力も旺盛で最上だとされています。
弟子入り後は、師匠の家で炊事選択など身の回りの世話をしながら、巫術や祈祷について学んで行きます。


青森イタコ修行、弟子入りから独り立ちまで

青森イタコになるための技術を身につけるには早くて2年、遅くて10年かかると言われています。
技術を身に着ければイタコになれるわけではなく、その後更に師匠の家でお礼奉行として3年は師匠の家で奉行するのが習わしである為、技術を身に着けてもすぐに独立できるわけではありません。


イタコになる為の、主な修行内容

はじめは、儀式で唱える経文や祭文、祝詞、真言などを憶えます。
年数を経て呪文を暗唱が完了すると、独り立ちをするための通過儀礼を受ける事になります。


青森イタコになるための儀式

通過儀礼とは、神憑(かみづけ)と呼ばれる儀式です。
2週間前から穀物を絶つ「穀断ち」、火を通した物を食べない「火断ち」、塩けのあるものを食べない「塩断ち」などの断ち行を課せられます。

さらに、冷水を浴びて体のけがれを去り清浄にする水垢離(みずごり)、肉を食べず、酒を飲まずに心と体を清め、行いを慎んで身を清める精進潔斎を重ね、神の使いとなる日を待ちます。


青森イタコとして独り立ちする日

神憑当日になると、師匠の家に弟子の両親などをはじめとする多く人々が集います。
集まった人々が見守る中、師匠と弟子が向かい合い、弟子が失神するまで呪文を唱え続けます。
弟子に降りてきた霊は師匠によって審神者され、弟子の守護神と守護仏の名が明らかとなります。
これで神憑式は終了となり、師匠から免許状とともに巫具(イラタカ数珠や梓弓など)が授けられます。


厳しいイタコ修行

肉体疲労と精神疲労の限界を超える修行を乗り越えてイタコになる事ができますが、修行で命を落とす人もいるようです。
これまで紹介した厳しい修行を耐え抜いてきた人だけが、青森イタコとして人々を救う事ができます。